WDCのデモにみるジョブズ的イノベーションとリーダーシップ

http://blog.japan.cnet.com/umeda/archives/001351.html

ジョブズの1つ1つの考え方は、うまくいったあとで、うまくいった理由を説明されると「何だぁ」と思うようなことが多い。だからこそ逆に「アイデア段階で誰もが意見や批判を言いやすい」タイプのイノベーションだ(出来上がってみるまで何をやっているのか普通の人にはよくわからない「Googleイノベーション」とは質がぜんぜん違う)。別の言い方をすれば、アイデア段階でもそのコンセプトがわかりやすいから、あんまり深く考えていないトップが思いつきで否定したりできるタイプのイノベーションなのだ。だから、そういうタイプのイノベーションが官僚的な組織で生れると、そのコンセプトには横槍が入ってふらつきやすく、最後にはエンドユーザの心に響かない製品が往々にしてできあがる。よって、ジョブズイノベーションには、「何でもジョブズが決める」的な強いリーダーシップが、よくも悪くも、必要不可欠なのである。当たればホームランも出て、競争者を切歯扼腕させる。でも空振りの三振となる場合もある。それがアップルの危なっかしい魅力なのである。

><