『Mr インクレディブル』

スパイキッズ3』みたいでは、なかろうなって警戒して見に行ったが、それは杞憂だったかも。
DreamWorksやアイスエイジのクリエータたちがCGアニメで追いかけはじめ、それなりにアニメーションのレベルは高くなってきたけど、ピクサーはもはやアニメというよりも実写に近い物を感じさせてくれる。
また、デザインも『ロケッティア』みたいなロシア構造主義?みたいな懐かしくも洗練されたものを取り入れ、CGの自由自在なところを見せてくれた。
『T2』の液体金属についで、ミス・インクレディブルは、またCGが新しい時代を切り開いたことを示す登場人物といえるでしょうか、笑。

映像もさることながら、前半ニュース風の映像でスーパーヒーローに自身を語らせ、一旦平凡な日常の中に彼を追いやり、スーパーでない私たちが日々感じている焦燥感を代弁させる。なんか、泣けてくる話だったね。CGなのに、毎度ここまで感情移入をさせてくれるピクサーの脚本の凄さには、本当に脱帽。

でも、謀略ではあったけれど、再びスーパーヒーローの仕事に戻れると、Mr インクレディブルは肉体改造に励むし、ピンチになればスーパーヒーローな家族に助けられるは、家族もそれまで能力を使ってはいけないといわれていたのに、超能力全開するはで...。

後半はカタルシスを感じさせてはくれるものの、なんか『スパイキッズ3』みたいだったなぁ〜。そりゃ、何倍もかっこよく決めてはいたのだけど。
結局、スーパーヒーローだった父親には、おれらのような普通の日々をあくせく生きている父親の気持ちは、やはりわからないままだろうけどね。

まあ、おれらも何かのヒーローになるべく、がんばらないといけないのだが、汗。