DIGAの使い勝手と使用感

EPG搭載は当たり前だが、「毎日」「毎週」がほしい

(小寺氏)予約システムとして、85Hでは廉価モデルながらEPGを搭載した。この英断により、今年からはレコーダにEPGがついて当たり前、といった風潮が生まれることだろう。EPGはTBS系列で放送されているG-GUIDEだが、操作性は200Hと変わっていない。他社が独自のEPGの使いこなしを展開しているのに比べるとストレートで、おまかせ録画などの機能はない。実用本位といった感じだ。

パソコンのテレビ録画から入った私としては、EPG搭載は当たり前、家電なんだからパソコンよりも便利で当然と思っていたが、そうでもないみたいなのは意外だった。たしかにi-Linkの代わりにEPGという流れは始まってしまったね。
ただ、広告などといっしょに表示される番組表そのものが狭いというのは何だかなぁ〜だね。実はパイオニアなどの後発の製品のEPGの番組表も狭いみたいなので、家電はこんなもんなのかもしれない。

それと、おまかせ録画まではいらないにしても、連続ドラマを録画するんだから、パソコンのテレビ録画にあった毎日とか毎週とかの設定があってもいいような。これは松下だけなのか。それとも、反対に毎日とか毎週とかの代わりに、おまかせ録画が必要なのかね〜。


■サムネイルが表示されるGUIは使いやすいが、サムネイルを表示するメニューを探すのに戸惑ったりする

(齋藤氏)一新されたGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)。テレビ画面上でDIGAを操作するための表示だが、これが全面的にわかりやすく使いやすくスゲー便利になりまくっている。

 ひとつはカンタンプログラムナビだ。プログラムナビは録画した番組の一覧などを表示するものだが、新・DIGAのHDD搭載モデルでは、番組一覧をサムネイル表示で見られる。また、単にサムネイル表示がなされるだけではなく、選んでいる番組は動画として再生されるのだ。もちろん音も再生される。すなわち!! 録画した番組群の中から観たい番組を探すのがチョー楽!!

(小寺氏)GUIで変わった点といえば、録画した番組を一覧表示する「プログラムナビ」画面だろう。以前は文字だけの表組みで表示されていたものが、2行3列のサムネイルで表示されるようになった。番組を選択すると、サムネイルが音声付きで再生されるため、検索性はいい。さらに従来通りのリスト表示でも、選択した番組の内容がサムネイルで表示される。

今回購入したDIGAが、この操作性に変わった第二世代であったことはラッキーだった。たしかに、サムネイルが表示されてわかりやすいし、使いやすい。ただ、サムネイルを表示するために画面を切り替えたりする時、なんか待たされるようなまったりした使用感は、家電だから?
まあ、この辺りは他機種も使ってみないとなんともいえないけど。さらに、サムネイルを表示するための操作をする時、どこをいじれば表示されるのか、ちょっと迷うような感じもする。

つまり、せっかくのGUIにたどり着くのに、操作がまどろっこしかったりするのも、家電のせいかぁ?


■機能がだぶっていたりして、どの操作が一番近道なのかわかりにくい
最近はパソコンでもリモコンを使うようになったが(汗)、家電はGコード予約をする時にはリモコンを使うのが便利なので、予約をする時にはいくらGUIが便利だといってもリモコンの[予約(確認)]と[番組表(Gガイド)]ボタンを押したほうが手っ取り早い。
さて、そんな便利なリモコンも、それ以外の操作となるとボタンが多すぎる。そこで、使い慣れるに従って、[プログラムナビ]と[機能選択]ボタンを押せば、それぞのれの画面に切り替わるというのがわかるわけだが...。この2つのボタンだけ使えば、何でもできるという感じだが、どういう時にどっちを使えばよいのかが、わかるようでわからない。

(齋藤氏)録画した番組をよりカンタンに編集・再生できるようになった点がす〜んごく良い。
 具体的には、プログラムナビを使って、録画した番組にチャプター設定ができるようになったのだ。要は、1時間なら1時間の番組の途中に、自由に“頭出しポイント”を設定でき、映像の一部をチャプターとして区分けできる。DVD-Video映画タイトルなんかのチャプターとおんなじですな。

 サムネイル表示やチャプター設定機能の他にも、使用感として「カンタンになったなぁ」と感じる箇所は多い。例えば機能選択メニューだ。


■編集操作には慣れが必要だが、家電はこんなもの?

(齋藤氏)機能選択画面を見れば一目瞭然だが、何がイイかって、機能がビシッとカテゴリ分けされている点。具体的には、[再生する]、[録画する]、[ダビング/編集する]、[設定する]といった“目的別分類”のカテゴリ分けで、一見するだけでどの機能を使えば良いのかがわかる。例えばHDDからDVD-Rにダビングしたいなら、[ダビング/編集する]カテゴリの[ダビング]を選べば良い。

うーん、そんなに機能を呼び出すのは簡単だろうか?とにかくボタンが多いのが困りものだが、慣れてくると[プログラムナビ]と[機能選択]ボタンがスタート点になるのはわかる。
たとえば、[プログラムナビ]ボタンを押せば、とりあえずは最新に録画した映像が再生されるし、DVDにダビングするなら、[機能選択]ボタンを押すというのは、慣れてくるとわかるのだが、[機能選択]のメニューにもプログラムナビがあったり、どっちでもいいように機能がだぶっているんだが、これってかえって迷わないかな。

[プログラムナビ]のメニューでは、さらに[サブメニュー]ボタンで編集機能などが呼び出すことができるのだが、編集対象を選択するのがひと仕事。とにかく一番最初に録画された映像から一覧表示するので、最新に録画した映像を編集するのに、便利になったとはいえ、サムネイルを移動しまくらなければならない。さらに、移動するボタンの[前頁][次頁]が最下位に並んでいるので、前ページに行くのに、何故かいったん最下位のリストまで移動しないと[前頁]ボタンがクリックできない?

あとは、手動でCMを削除したい時に、[部分消去]か[タイトル分割]して、不要になった方を[タイトル消去]か、どちらも一長一短があったり。

さらに、どちらかのメニューから別のメニューに映るには、ひとまず[戻る]ボタンで戻らないと次の作業に移れない。で、[戻る]ボタンを押すと、とりあえず受信しているテレビ番組などが表示されるだけなので、あれって感じになるのだが、まあ、これがデフォルト画面ということになるのかな。


■HDDとDVDの切り替え
DVD-RAM陣営のPanasonicだからこそか、[HDD][DVD]ボタンでHDレコーダとDVDレコーダ、1台2役みたいな得した気分になれたりする。もっと、これが使いやすいかどうかがくせ者なのだが...。
たしかに、さすがDVD-RAMリムーバブルディスクのように、HDDとの間で映像がコピーできたりするので、高速転送はもとより、CMカットのためのダビングなども便利だったりする。
ただし、HDレコーダ、DVDレコーダのどちらでも[プログラムナビ]と[機能選択]ボタンが利用できたりするので、[HDD][DVD]ボタンで切り替えるだけで、記憶媒体が切り替わるので、その時自分がどっちの録画リストを見ているのかわからなくなったりする。
おまけに、[機能選択]ボタンのメニューには、[ディスク管理]があったりして、DVDと間違えて、HDDをフォーマットすることがないともいえないし、実際、私は間違えてフォーマットしてしまった...(あれ、フォーマットの文字がオレンジ色? で、しまった、と思った時はもう遅かった、汗)。

(小寺氏)既に多くのメーカーでは、メインはHDD、DVDは保存用という分け方をしており、筆者もそれが正論だと思っている。しかし、松下としてはDVDもHDD並みに直接録画とか推進していこうみたいなところは、どうしても会社的に譲れないのだろう。そこを理解というか我慢できるかが、DIGAのキモなのかな、という気がする。

しかし、DVD-RAMもHDD並に利用できるのであれば、DVD-RAMからDVD-Rへのダビングもできたりすると便利なのだが(ハードディスク経由ってことになるのかな?)。


■チューナーとダビングの画質
さて、最後に使い勝手というかハードウェアの仕様について。
まず、BSチューナは付いていないで、アナログ地上波だけになるのだけど、天下のPanasonicにしては画質はいいとはいえない。まあ、最近のPanasonicはこんなものなのかもしれないけど、接続している某社のプログレッシブTVのチューナと比べてみると、色が悪い、ざらつく。何でだろう(ちなみに受信はCATV経由なので、そこそこ悪くないと思うが)。
DVDに録画した映像の画質は、DVD1枚に4時間記録できるLPはまあまあの画質だと思う。反面、SPは標準的なDVD画質をこちらも期待するせいか、そんなにきれいには思えない。もしかして、これもチューナのせい?
一方、ダビングの速度は、録画した映像をSPやLPに変換した場合は、パソコン同様(?)、再生時間と同等になるが、録画したままの画質でコピーする高速モードだとやはり速い。4GBの転送で20分くらい(マニュアル参考)。

(齋藤氏)新・DIGAのHDD搭載モデルでは、HDD→DVD-RAM/DVD-Rへの番組書き込みが高速化されているわけだが、コレ、単純に、非常に有り難い。作業がより速く済むから。待ち時間が少ないから。

例えばEP8時間モードで録画した1時間番組なら、DVD-Rに約2分でダビングできるのだ。5時間番組でも10分かかんないわけですよ。マジですか、と。ホントに書き込んでますか、と。また、より容量の大きい録画でも非常に速い。例えばXPモードで録画した1時間番組をDVD-Rにダビングするのに、約15分なわけですよ!! 2時間の映画とかでも約30分なんですよ!! 速いんですよ待ち時間激減なんですよ!!

と大喜びしていた俺であったが、実は新・DIGAのHDD搭載モデルでは、もっと便利なコトができちゃうのであらせられた!! というのは!! 高速ダビング中(HDD←→DVD)のHDDへの録画もしくは再生ができる!! これ実用的。マジ便利。

高速ダビングは便利なのだけど、単にコピーしてもつまらないので、XPで映画を録画して、CMカットを「入」にしてSPでDVDにダビングするのが、とりあえずは、家電的な便利さなのかなって思ってみたりする。